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2005年08月02日

物語の黄金コード「主人公とは?」

おもしろい物語には一定の法則があることを発見。
物語の黄金コードとは↓

「欠点のある主人公が、解決しなくてはいけない問題に直面する。
 本人がそれを望む、望まぬ関係なく問題解決に借り出される。
 そして主人公をジャマする敵対者が登場し主人公に試練を与える。
 それを乗り越えるために努力する主人公。
 努力を積み重ねもうじきクライマックスというところで、主人公は危機をむかえる。
 もうだめだと思わせてクライマックスへ。
 それを乗り越える主人公、エピローグへ、、、」

くわしくは↓
これが物語の黄金コードだ!参照

というのが僕が物語の黄金コードと呼んでいる法則なのですが、
ではそこから理想の主人公像を考えようじゃないかというのが、
今日のテーマです。

ほとんどの映画は
「主人公がストーリーを通じて成長する物語」です。

つまり主人公には「欠点」と「目標」を設定しなくてはいけません。

まず目標とは?
・恋愛映画ならマドンナのハートをゲットできるか?
・アクション映画なら敵を倒せるか?
・スポーツ映画ならライバルに勝利できるのか?
・SF映画なら、宇宙の平和を守れるか?
・冒険映画なら、宝物(伝説の指輪、聖杯)を探し出せるか?

となります。

退屈な映画は、まずこの目標の設定がわかりにくかったり、
目標の提示がなかなか出てこなかったりする場合がほとんどです。

※目標の提示、それは2時間映画なら始まって30分のところで提示される
 くわしくは岡田斗志夫「おたく学入門」ストップウォッチのシナリオ学

そして主人公の欠点の設定とは?
・お金儲けにしか興味がない
・まだこどもである
・恋が苦手
・負け犬である
・女性を見た目でしか判断しない男

などなど。
この欠点を物語を通じて克服、成長させるのが物語なんですね。

成長とは?
・お金が大好きな主人公なら、最後お金より大事なものを発見する。(ホーンデッドマンション等)
・主人公がまだ子供なら、最後大人への階段を上る。(スタンドバイミー、マイガールなど)
・恋が苦手な主人公なら、最後恋人をゲットする。(ノッティングヒルの恋人、恋愛小説家)
・負け犬であるならば最後チャンピオンと死闘を繰り広げる(ロッキー等)
・女性を見た目でしか判断しない男なら、最後容姿より、内面の美しさの大事さにきづく(愛しのローズマリー)

となります。

欠点とは内的欠点(弱虫、恋に奥手、人を信用しない)ということでもいいし、
身体的ハンディ(デブが悩み、ちびが悩み、)ということでもいいです。
最近の映画では、
10分間しか自分の記憶を保てなくなった男(メメント)
ウソがつけない体になってしまう(ライアーライアー)
などは欠点そのものが映画のモチーフになっているのでおもしろい例ですね。

(ただ欠点や成長がない主人公もいます
 007やビバリーヒルズコップの主人公は欠点や成長がなく、
 ただ目標を追うだけ。だからあんまり物語に深みがない!)

主人公の目標も、ハードルが高ければ高いほどおもしろいです。
同じ恋愛をえがくのであれば、コンパで知り合った女の子のハートをゲットする事より、
身分の違う者の(お姫様、芸能人、学校のマドンナなどの)ハートをゲットするほうがハードルが高くておもしろい。

兄弟げんかの危機をえがくより、巨大隕石襲来!宇宙人襲来!タイタニック沈没!などの
クリアがむずかしそうなものの解決劇を描くほうがドラマチックになります。
どうやってこの危機から脱出するの?とドキドキさせるのです。
(だからハリウッドはこういうものが多いのですね。)

物語を考えるということは、
「ハードルの高い目標」
「欠点のある主人公」
をまず考えることです。


あなたの好きな映画の主人公にも「目標」と「欠点」があるはずです。
それはなんですか?
是非、それが解明できたら教えてください。

うひひ☆

投稿者 いわきりなおと : 2005年08月02日 02:02

コメント

僕の好きな主人公は
ブラックジャック先生なんですが、目標はミステリアス。欠点はマザコンです。

キャシャーン、キューティーハニー、仮面ライダーのように身体的に問題があるとか、ケンシロウのように孤独感を漂わせているとか、そういった宿命を背負ったニヒリズムも単純に格好いいと思います。

投稿者 うしだたつろい : 2005年08月02日 19:01

ブラックジャックは基本的に一話完結の話だから
各話によって目標は変わるよね。

でも全編を通しての目標も一応あるか。
ブラックジャックがつぎはぎの体になってしまった
爆発事故の関係者に復讐をするのが目的とか
そんなのが一応あった気が。

うひひ☆

投稿者 いわきりなおと : 2005年08月02日 19:08

また興味深く拝読。
そうですね、コードはたしかにありますね。
解析していけばほとんどの物語は、
おっしゃるところの黄金コードになるでしょう。

簡単なのですよねえ‥‥。

しかし、その簡単なコードを上手に利用するのが難しい。
どんな目標を設定し、
どんな具合で展開を表現し、
どんなことばで整えていくのか‥‥。
コードはわかっていても、さじ加減がね。

そう、さじ加減‥‥。
あらかたのストーリーのひな形が出尽くした現代、
構造の論理性よりも、
論理では説明しきれない細部で
物語のオリジナリティは確立されているような気がします。

と、まことしやかに書いてますが、
半分は自分でもわけがわかりません。
でもこういうことは考えがまとまらないままに
放り出してみるのです。

投稿者 さとし : 2005年08月02日 19:14

>さとしさん

>しかし、その簡単なコードを上手に利用するのが難しい。

まったくその通りですね。
「黄金コードとか言ってるならお前がおもしろい話を作ってみろよ!」
と言われたらやっぱりすごい困りますからね。

モノ作りを情熱持ってやられている人ほど、
この黄金コードの話を聞くとムッとされると思うんですが
(そもそもモノ作りする事自体に情熱が必要と思っています)
まず自分が描きたい話があって、
それを他人に見せてつまらないと言われたときに
どこを修正すればいいか?というのを見極めるのにこういうのがあるから使ってみては?
程度と思って公開しています。

黄金コードを見つけた!
してやったり!!と思って公開してるわけではなく
むしろモノ作りのおもしろさや情熱が
みんなに伝わればいいなぁと思っています。

うひひ☆

投稿者 いわきりなおと : 2005年08月02日 19:35

まずはじめに、
ぜんぜんムッとしてませんので念のため(笑)。

コードを見つめているお話の時に
そこから翻って「つくる」話にシフトさせてしまったのは
申し訳なかったです。
いわきりさんも「つくる」ことをされてるので
ついそっちの側に話をもってっちゃいました。

ごめんなさーい。

投稿者 さとし : 2005年08月03日 18:31

全然あやまる必要なんてないですよ!
言葉は違えど、僕とさとしさんが言ってることは同じだったと思っています。

「コードがあってもさじ加減が大事。」
「さじ加減が大事だけど、コードと呼ばれてるものもあるよ。」

の書き方の違いですね。

物語はコードだけでつくれるはずはないと
思っているからこそ、ここで公開しているんですね。
これを読んだだけでみんながおもしろい話が作れるなら
僕は公開なんかせずにこのコードを独り占めしてますよ(笑)

参考程度にどうぞレベルです。

うひひ☆

投稿者 いわきりなおと : 2005年08月03日 22:55

一連の黄金コード論、なるほど~と思いながら拝読しました。

ハリウッド的超大作!!というのはあんまり観る気がしない私。
よしんば観たとしてもまず心に残らない。
なるほど、それって黄金コードにのっとりすぎてるせいなのね…。と思ったのですが
好きな作品も思い返してみればなるほど黄金コードを使ってる。

この好き嫌いの境界線は何によって引かれるのか?と考えると
やっぱり匙加減の問題なんでしょうね。

あと、ふと思ったのですが
不条理に打ちのめされた「ダンサーインザダーク」について。
主人公の欠点(眼の病、貧乏)と目標(子どもを育てること)はものすごく顕著ながら、
最後にはそれが達成されることなく残酷な形で断ち切られてしまう。
つまり黄金コードの完成を拒否する形での結末。
観る側の心に刷り込まれている黄金コードを裏切ることで、人の心を揺さぶるという手法ですね。

と思うのですがどうでしょう?

投稿者 いくよ : 2005年08月05日 10:42

>つまり黄金コードの完成を拒否する形での結末。

そうですね。
むずかしい言葉で言えばそうだけど、
最後に目的が達成されるのがハッピーエンドで、
そうじゃないのがバッドエンドっていうだけの違いですね。

ダンサーインザダークは最後がバッドエンドだから、ものすごいインパクトを残すけど、
あれがお金が返ってきて、
息子の目の手術が成功するというハッピーエンドだったら、
B級になってた可能性がありますね。
しかしB級こそが一般ウケするものなので、
冬のソナタとかで泣いている層には
大ウケして大ヒットしたんじゃないかと
少し思います。

うひひ☆

投稿者 いわきりなおと : 2005年08月05日 18:08